SBCT関係論文翻訳
1999年10月AUSAの昼食会にて時の米陸軍参謀長エリック=シンセキ大将は演説を行った。陸軍の変革・再編・革新の道程標となる出来事であった。
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A Top-Down Review for the Pentagon
参照元 読売新聞
出典 NY times
URL http://www.nytimes.com/2006/03/19/opinion/19eaton.html
原題 A Top-Down Review for the Pentagon
日時 2006年3月19日
筆者 Paul D. Eaton米陸軍少将(退役)
発信地 ワシントン州Fox Island
掲載紙面 不明
内容
第二次世界大戦中、ノルマンディー上陸前に英国へ向かう米国兵士は大陸反攻を待つまでの間、どう振舞うべきかを説くパンフレットを渡された。そこから重要な一節を抜くと
”受入国を批判するのは礼儀知らずである;同盟国を批判するのは軍事的には愚かである”とある。

#以下全訳最後まで
この教えからすると、Donald Rumsfeld国防長官は軍を率いる能力を有さない。第一に彼は尊大にも同盟国を”古い欧州”と呼んで連合を結成するのに失敗し、イラクに居る我々の兵らに必要を遥かに上回る負担を強いている。次に彼は年季を積んだ将校の助言を無視し、部下が発言する機会を奪っており軍内部の味方を遠ざけている。

まとめると、国防長官は戦略的、作戦的、戦術的に不適であり、イラクでの重要な任務において他の誰よりも遥かに重い責任がある。Rumsfeld氏は退くべきである。

Rumsfeld氏が国防総省の長を務めた5年のうちに、集団思考の気風が支配的となり経験ある軍人や文民が上司の采配に挑むのをはばかるようになったのを見てきた。

昨年11月に統合参謀本部議長Peter Pace大将がRumsfeld氏とイラク治安機関(authorities)が捕虜を不法に扱っているのを目撃した場合どう対処すべきかという質問を巡り意見の相違を顕わにしたときはかすかな希望を感じた。(Pace大将の見解は米兵は制止すべきというものであり、Rumsfeld氏は事件を上官に報告するだけであるという立場であった)

残念な事には、大将は主張を引っ込め国防長官の規則を明確にすべきという立場を支持し、制服のトップは前任者のRIchard Myers大将と同じく国防長官に威圧されているという印象を与えた。

Rumsfeld氏は彼の自我、冷戦の闘士としての世界観、マンパワーを技術が代替しうるという非現実的自信でもって国防総省を牛耳っている。その結果、陸軍は著しい人員不足に陥った。現役師団10個に削減されつつも、少なくとも12個から14個を必要とする外交政策を支えるよう政権に求められている。

ブッシュ大統領が選出された当時の陸軍総参謀長Eric Shinseki大将のみが、削減計画に反対する勇気があった。そこでRumsfeld氏は大将の後任を退役予定の1年以上も前に指名して権威を削ぐことで報復した。将官らはその意図をうけてそれ以来不服を述べたものは一人もいない。

さて、国防総省の新たなQDR(Quadrennial Defense Review)が示している通り、Rumsfled氏はイラクでの長引く対内乱戦争とこれが地上戦力に課している要求を理解していない。QDRは驚くべき事に、陸軍の拡大を求めていない、そのかわり、特殊作戦部隊をわずか15%、おそらくは1500名増強するのみである。

また、Rumsfeld氏はイラクでの作戦面でも誤っている。彼はいわゆるパウエルドクトリン、圧倒的な戦力を送ることを退けて、戦争の第三段階、イラク軍に対する地上戦闘を行うのにハイテク部隊を必要最小限のみ送った。彼はAnthony Zinniやその他有能な者がイラク陸軍と治安部隊は国家上層が自壊すると溶け去り、混沌が生じると予想したのを無視した。

Shinseki大将が正しかったのは余りにも明白である:第四段階、国家再建を開始したとき、数十万名がいれば大きな違いとなっていただろう。イラク陸軍をたちどころに仕留めたであろうことは疑問の余地は無い(There was never a question that we would make quick work of the Iraqi Army.)。

真のプロは”次の段階は?”を常に考えているものだ。不幸なことには最高司令官であったTommy Franks大将はこのルールに従わなかったか、Rumsfeld長官の脅しに屈した。どちらであったかは、H.R.McMasterのベトナム戦争の古典"Dereliction of Duty"と比肩するものがイラク戦争について出され、Rumsfeld氏と戦争を遂行した将官らについての真実を賢明なる歴史家が明らかにするまで我々には分からない。

さて、国防長官が戦術能力で批判されるのは意外と思われよう。通常、戦術は前線の兵士の範疇にある。しかし、この場合は我々は皆、イラクの前副王(Viceroy)であったL. Paul Bremerがいう国防総省から伸びる”8000マイルのねじ回し”を感じているのである。病院再建や警察に制服を支給するとった裁量予算が不規則に削られる、兵舎を建てるイラクの建設会社へ支払う予算が保留となる、新生イラク陸軍の装備購入で締結した契約がワシントンで書き換えられるといったことがあった。

Donald Rumsfeld氏は忠誠以上のものを求めている。彼は忠義立てを求めている。そしてそれができる人を雇った。新たな陸軍長官Francis Harveyは軍の規模を増強する必要に迫られたとき、それを拒んだことを考えてみよ。彼は代わりにこれまで兵がやってきた仕事をさせるために文民を雇い、書類上での戦力をこれまでと変わりないようにした。このやり方は少々の助けとはなったが、次の予算期にはこれらの職があっという間に廃止されるので崩れてしまうだろう。

では何をすべきか?

第一にブッシュ大統領はRumsfeld氏が言っている一度ならず申し出た辞任の願いを受理すべきであろう。そして前線の素晴らしき兵士に耳を傾け支援する人物を雇うべきである。おそらくは、真の民主党員であるJoseph Lieberman上院議員であれば両党と制服組および国防総省の大物との間にある亀裂を修復できるだろう。

長期的にもっと重要な事は、連邦議会が力を行使すべきということである。余りにも行政に力が移り過ぎている、これは戦争遂行に留まらず将来の軍事構想についてでもある。議会は財布を握っていることを思い起こすべきである。将官、大佐、大尉、軍曹をもっと頻繁に召喚して証言させ、彼らを率いる者にその意見と必要なものが知られるようにすべきである。そうすれば充分な兵がいるかと聞かれたらば、兵が何かを十分に持ったことなど一度として無いし、多いほうが常に良いが、その返答が公となる。

最も重要で、時として最も容赦ない審判は部下である。これは私が軍歴の早くに学んだ事であった。残念な事にはDonald Rumsfeld氏はこれを学ぶ事ができないようである。

著者Paul D. Eaton氏は陸軍退役少将で2003年から2004年の間、イラク軍の訓練に当たっていた。
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