SBCT関係論文翻訳
1999年10月AUSAの昼食会にて時の米陸軍参謀長エリック=シンセキ大将は演説を行った。陸軍の変革・再編・革新の道程標となる出来事であった。
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Insurgency and Counter-Insurgency in Iraq
出典 washington post
URL http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/05/04/AR2006050401619.html
原題 Iraq's Insurgency: A Shadowy Foe
日時 2006年5月7日
掲載紙面 BW05
発信地 不明
書評者 Thomas E. Ricks, The Post's senior military correspondent
内容 Insurgency and Counter-Insurgency in Iraq (Cornell Univ., $29.95) 著者Ahmed S. Hashim 海軍戦争大学(the U.S. Naval War College)の戦略(strategy)担当教授 の書評。

我々はイラクで誰と戦っているのか? Ahmed S. Hashimはこの問いにInsurgency and Counter-Insurgency in Iraqという素晴らしい著作で解答を試みた。同著は恐らくは米国の占領についてのこれまでで最良の本である。そして米国の任務は失敗しつつあり破滅的となろうという正真正銘の内部者の記述である。米海軍戦争大学の戦略科担当教授であるHashim氏はイラクにおいて軍に助言した経験が2回あり、イラクの内乱を探り、さらになぜイラクが内戦へと向かいつつあるかにまで筆は及ぶ。

#以下全訳最後まで
内乱について"米国の諜報は...一貫して誤り続けている点において抜きん出ている"とHashim氏は書く。同氏はアラビア語話者であり米国の諜報報告書を徹底的に読みこなしている。内乱は外国からの聖戦士とかつての独裁体制を復活させようと必死のバース党の"追い詰められた者(dead-ender)”が主であるという米国の公的な見方とは裏腹に、Hashim氏は蜂起はイラクのスンニ派共同体に広く根付いておりイラク社会の部族構造をその活力としていると論じる。例えば、同氏はDulaim部族、不穏な都市Ramadiに主として住んでいる同部族は1990年代再三サダム・フセイン体制と戦ってきたと指摘する。"それにも拘らず、Dulaimは内乱を最も一貫して支援している部族の一つである"と述べ、"この部族が追い詰められた者であるゆえに支援しているのでないことは確実である"と続ける。

またHashim氏は外国人が内乱において大きな役割を果たしているという証拠はみいだせなかった。2004年に拘束された内乱容疑者8千名のうち、"外国のパスポートを所持していたのはわずか127名のみ"と彼は記す。

同氏の論は、学術書で提示されているにしては驚くほど明快であり、スンニ派が支配的役割を果たしていたイラク社会の旧体制は、外来者が形作ったと主張する。その外来者とはオスマン朝と英国である。この体制がいまやシーア派が支配する新たな体制へと置き換えられているが、これもまた外部者が形作ったのである。すなわち米国である。
"イラクに今日、民主主義はない"とHashim氏は述べ、ただあらたな"民族主義(ethnocracy)"があるのみと結論を下す。これにより今まで支配していたスンニ派は、国家に対して永続的な叛徒という長年のクルド人の役割を継ぐことになる。

もし米政府がブッシュ大統領が誓っているとおりに単に"軌道を維持する"場合、Hashim氏は大体は同じだが、悪化すると予想する。これは衝撃的な結論である、特にイラクで最近、最高の功をあげた部隊を最善席で見ていた者が導き出したという点で。第3機甲騎兵連隊は北部の都市タルアファルを内乱者から2005年秋に奪回した。驚くべきことに、同連隊は釈放の際に拘束者全員に拘束中の処遇について質問するという戦術をとっていた。(この革新的な取り組みを連隊では"顧客に質問する(Ask the customer)"と名づけていた、はイラクの他の米軍部隊には取り入れられていない) イラクで最も功を奏した米軍を見たにも関わらず、Hashim氏は米国は、情報能力が限られており機動力の妨げとなっていること、紛争の性質を理解するのを妨げる倫理のあり方(moralizing tendencies)から"先天的に有効な対内乱を遂行することは不可能である"と考えるに至る。

同氏はイラクで米国に残されている選択肢は僅か二つだと警告する。どちらもたいして受け入れやすいものではない。イラクを内戦へと漂うに任せ民族民兵が"朽ちゆくイラク国家の遺骸を巡り"無慈悲に戦うのを見守るか(略)、その趨勢を先取りして民族および宗派境界線で国を分割(partition)するのを試みるかである。

#以上 書評記事終わり 以下は書評者紹介
Thomas E. Ricksは The Post's senior military correspondentで
まもなく"Fiasco: The American Military Adventure in Iraq."を上梓する予定である。
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