SBCT関係論文翻訳
1999年10月AUSAの昼食会にて時の米陸軍参謀長エリック=シンセキ大将は演説を行った。陸軍の変革・再編・革新の道程標となる出来事であった。
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中東都市に軍はいかに対すべきか
出典 combat study institute
URL 省略
日時 2004年
原題 Transitons, changes, and challenges:military operations and the Middle Eastern city
筆者 DiMarco, Louis A 機甲将校 FM3-0.6 Urban Operation(2002)の
著者
他掲載媒体 不明
発信地 不明
内容
まず、中東の都市を模式化したものとしてイスラムモデル、Zeiglerモデル、多核モデルをとりあげる。イスラムモデルは中東の都市におけるイスラム教の影響と伝統を強くみる見方で都市宗教としてイスラム法が都市の生活の細部にまで様々な基準となって構造を規定しているとする。

 Zeiglerモデルは中東の都市の歴史的変遷に伴い、城砦、旧市街、新市街/植民地都市、現代都市/ポストコロニアル都市、都市拡大地域/将来都市が偏心状に包含しつつ発展し、城砦から都市拡大地域へと社会変移、住居変移、
商業変移、輸送変移が進んでいるとするもの。

 イスラムモデルは特に旧市街における都市構造、モスクとスークを両軸として現在まで続く都市の小街区構造把握に優れるとし、Zeiglerモデルは
都市の歴史的推移を踏まえているが、地理的な要素の把握が不十分とする。

 多核モデルは伝統的な中東都市が1960年代の石油の富による都市改造や
1980年代の人口急増と都市流入を受けて新たな様相を呈したのを論じる土台として本論で使われている。旧市街を中心商業地区を持つ植民地都市が外側から包む都市の各所に低層階級住居地区、近代工業地区、中層階級住居地区、中層および上層階級住居地区、不法住居地区、空港などが内外に散在し、各住居地区はそれぞれモスクを核とするというもの。

 都市の立地および成立、発展に影響を与えた諸要素としては、水資源の入手性、陸上交易経路の網、宗教上の施設、西欧の植民地統治をまず指摘。

 ついで都市の構造においてモスクとこれを中心とする複合施設(イスラム学院、病院、救貧所)に公衆風呂と市場が街区の中核となっており、金曜礼拝の行われるモスクが都市全体において政治と民衆を結合する場となっていると
指摘。宗教指導者が西欧の行政官僚に代替する存在として機能していたとする。また、伝統的な中庭住宅の構造と各室の機能をエジプト、シリアなどの例をひきつつ紹介する。

 その後、石油の富と人口急増と都市への人口流入による変貌について
話は進む。石油産業の隆盛により海港都市(石油積み出し、および食料輸入港)が発達し、国内に多数の外国人労働者を抱えることとなったこと、これは中東での戦争(各中東戦争、イランイラク戦争、レバノン内戦、湾岸戦争など)での人口移動とあいまって都市内に所得階層に基づいてまとまった街区
を作り出している。従来の街区は地方での地縁、血縁、宗派、拡大家族、手工芸の職人などの縁でまとまっていたのにたいして、階層や工業毎にまとまっての街区が発生したことにより、従来の社会的規範による自治が消失した。また、都市改造により旧市街が消滅した都市もあり、宗教規範を統べるモスクが都市郊外、往々にして低層階級住居地区へと移っている。
 これは過激な宗教傾向の温床ともなっている。そして、統治者は西欧住宅を導入したこともあいまって、伝統主義的な立場からの反発を生む土壌とも
なっている。

 中東の都市で軍事作戦を行う場合は従来のイスラム教を屋台骨とする
規範を都市全体、小街区で統べるモスクの宗教指導者の意向を知り、これに
働きかけること、また人口急増と流入による都市問題へ何らかの対処を示すこと、西欧都市における戦術、戦技、手順のみならず中東都市の構造に対応
したそれを開発することなどが必要であると結論している。
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