SBCT関係論文翻訳
1999年10月AUSAの昼食会にて時の米陸軍参謀長エリック=シンセキ大将は演説を行った。陸軍の変革・再編・革新の道程標となる出来事であった。
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FM3-21.11 第1章
出典 global security org
URL http://www.globalsecurity.org/military/library/policy/army/fm/3-21-11/c01.htm
原題 CHAPTER 1
OVERVIEW OF THE SBCT INFANTRY RIFLE COMPANY
筆者 米陸軍歩兵学校
日時 Page last modified: 27-04-2005 12:20:58 Zulu
他掲載媒体 米陸軍教範
発信地 ジョージア州フォートベニング
内容 全訳

歩兵には5種があるが歴史的に二つの"思想学派"に分かれている。すなわち軽と機械化である。両派ともに最も適した地形と任務においては極めて高い撃破能力を有する。機械化部隊は迅速な火力と機動を可とする地形において卓越し、軽部隊はより制約的な地形において卓越し、小部隊階梯において任務を完遂する。両思想学派ともに根本教義は同一である。しかしながら、戦術、戦技、能力、限界は軽歩兵と機械化歩兵で違いがある。ストライカー旅団戦闘団(SBCT)歩兵小銃中隊はSBCT大隊の一部として軽歩兵と機械化歩兵の間隙を埋める。SBCTは独立して作戦することが可能であり、かつ、軽部隊および機械化部隊を補完することも可能である。



Section I. 序(INTRODUCTION)

本教範は中隊階梯におけるSBCTの教義を記述する。SBCT歩兵小銃中隊は機械化教義および軽教義双方の長所を生かしかつ短所を最小限に留める。軽歩兵の気概はSBCT歩兵中隊の組織の基礎であるが、それが乗車戦闘の速度、機動力および精度と組み合わされる。それぞれの歩兵種の相互補完する特質を最も決定的な行動が生起するところにて統合することで成功がもたらされる。


1-1. SBCT歩兵小銃中隊の特質

射撃と機動の基本は不変であるから、SBCT歩兵小銃中隊の戦闘力は主として高度な訓練を受けた分隊および小隊に在る。小隊に固有の車両は歩兵を迅速に戦闘へと運動させるためにあり、兵の担う装備を"機動武器庫"構想により組み換えて戦術上の柔軟性を与える。また長射程精密火力で歩兵戦闘を支援する機動砲小隊(mobile gun system platoon, MGS platoon)も在る。MGSは戦闘車両であるがブラッドレーや戦車とは違うものであり、従来の意味での戦闘車両として運用されるべきでは無い。歩兵中隊にとって鍵となるのは柔軟性である。現在および予見される今後の世界情勢は迅速に展開可能(96時間以内)、撃破能力を有し、陸軍作戦の全様相にわたり柔軟に対処可能な戦力を必要としている、


1-2. 作戦上からの前提

SBCTは米陸軍が現在面している変化しつつある状況のいくつかの面に対応すべく開発された。旅団階梯ではSBCTが戦闘する方法には著しい変化が起きている。旅団階梯での変化は中隊階梯以下での戦術には大きな変化をもたらさないが、中隊、小隊、分隊が特定の任務を遂行する頻度には影響を与えている。


1-3. SBCT部隊の能力と限界

SBCT歩兵小銃中隊長は従来の歩兵部隊と比してのSBCT部隊の能力と限界の違いを理解しなければならない。SBCTは機械化部隊の戦術機動力の側面と、決定的な行動が生起する歩兵戦闘を重点とし充実している側面をあわせもっている。表1-1はSBCT歩兵小銃中隊の能力と限界を明らかにしたものである。


表1-1 SBCT歩兵小銃中隊の能力および限界

能力
複雑な環境下において固有編制で諸兵科連合突撃を遂行可能
戦略展開性
補給負荷が軽減
中隊あたり4個小隊、小隊あたり4個分隊により戦闘力が増加
歩兵の戦術機動力が増大
"機動武器庫"構想により戦闘へ様々な武器を携え運用
中隊固有の120mm迫撃砲および60mm迫撃砲
情報支配
非線形および連続環境にて定常的に作戦可能
撃破力および非致死性効果を調整する能力を固有で持つ
これまでより広大な作戦域を担任
72時間にわたり自立して作戦可能

限界
降車中は間接射撃に脆弱
援護監視能力が減退
主要戦域戦争においては増強する必要性が増大
前線部隊の持続力が減少
中隊補給体系が減勢
固有の整備班を欠く
第一入域戦力にあらず
核、生物、化学攻撃に脆弱

#表1-1 終わり


Section II. 編制(ORGANIZATION)

SBCTは中隊階梯にいたるまで諸兵科連合で戦闘する能力がある。これにより複雑な環境下において必要とされる戦闘力および柔軟性を作り出している。

1-4 旅団の編制

SBCTは歩兵を中核とする、全様相、早期入域戦闘部隊であり予め編制され戦闘即応可能な諸兵科連合パッケージである(図1-1)。編制には軍事情報、通信、工兵、対戦車、砲兵、戦務支援といった能力の部隊が組み込まれている。この編制によりSBCTは中隊階梯においても諸兵科連合を用いて戦闘可能である。以下は旅団長が形成作戦および決定作戦をより有効裡に行うにあたって枢要となる固有資産である。

図1-1 SBCTの編制

旅団本部および本部中隊
歩兵大隊×3
偵察、捜索および目標捕捉大隊
対戦車中隊
砲兵大隊
中工兵中隊
軍事情報中隊
通信中隊
旅団支援大隊

#図1-1 終わり


1-5. SBCT歩兵大隊の編制

SBCT歩兵大隊(図1-2)は3個小銃中隊と、本部及び本部中隊(HHC)からなる。HHCは大隊長および参謀を支援し、大隊の偵察小隊、迫撃砲小隊、衛生小隊、通信班、狙撃分隊を統制する。


図1-2. SBCT歩兵大隊の編制 (#略)


1-6. 中隊の編制

図1-3はSBCT歩兵小銃中隊の編制を示している。中隊本部班は固有および配された隊全てを指揮、統制、監督する。中隊本部は中隊長、副長、先任軍曹、中隊補給要員、核生物化学戦要員、中隊長と副長の歩兵輸送車乗員、中隊長付無線手からなる。以下の人員、装備が中隊本部に含まれる。

歩兵輸送車2両、各車に操縦手と車長1名づつ。指揮はそれぞれ中隊長と副長がとる。

トレーラー付ハンヴィー2両。先任軍曹が統制する。NBC(核生物化学)戦下士官と通信特技兵が操縦する。

トレーラー付トラック2両。補給軍曹が統制する。補給特技兵が操縦する。


図1-3 SBCT歩兵小銃中隊の編制 (#略)


1-7. SBCT歩兵小隊

図1-4はSBCT歩兵小銃小隊の編制を示している。小隊には以下の人員と装備がある。

小隊本部 小隊長、小隊軍曹、無線手、前線観測員、小隊衛生兵(配)

歩兵輸送車4両 各車に操縦手と車長1名づつ。小隊長と小隊軍曹は小隊が乗車している時はうち2両の車長を兼ねる。

対戦車装備(ジャベリン)を備えた9名分隊3個

7名武器分隊1個


SBCT歩兵小隊は士官1名、下士官兵卒44名からなり、三隊(element)に分かれる。小隊本部、乗車隊、歩兵分隊(3個+武器分隊1個)である。


図1-4. SBCT歩兵小銃小隊の編制 (#略)


a. 小銃小隊本部 小隊本部(図1-5)は小銃小隊長、小隊軍曹、前線観測員、無線手からなる。戦術状況下では小隊衛生兵も含む。小隊長は小隊の運用と小隊のあらゆる装備の責任を持つ。小隊軍曹は小隊で最も先任の下士官である。指揮順位は小隊長に次ぎ小隊長が歩兵分隊とともに降車中は乗車隊を率いる。小隊軍曹は小隊長を介助し助言し、小隊長が不在の間は小隊を率いる。小隊軍曹が降車隊、乗車隊のいずれに加わるかは任務、敵、地形、自軍、時、民間への配慮(METT-TC、mission, enemy, terrain, troops, time available, and civil considerations)に基づく。

図1-5. 小銃小隊本部 (#略)


b. 乗車隊(Mounted Element) 歩兵小銃小隊は歩兵輸送車4両を装備し、迅速、防護された戦術級および作戦級機動力を歩兵分隊に供し戦場の枢要点へ輸送する(図1-6)。歩兵輸送車は歩兵および諸兵科連合団のその他の隊と連携して運用可能な完全なる機動性を有する兵器である。歩兵輸送車各車は車長と操縦手の乗員2名で運用される。乗員は歩兵輸送車を操作、整備し、戦場において適切に運用して歩兵分隊を降車点へと防護して確実に輸送するという小隊にとって必須の支援をする。歩兵分隊が降車した後は、乗員は自衛武装を用いて"防護の度合いが軽度な"敵車両(トラックや軽装甲車両)や降車歩兵を撃破する。

(1) 車長は歩兵輸送車の運用全般の責任を負い、歩兵輸送車の防御武装を操作する。操縦手はあらゆる状況下、昼間、夜間において車両を操縦する。車長の指示により操縦手はあらゆる地形と障害を乗り越え歩兵分隊を戦場の投入点まで安全に輸送する。

(2) 既に述べたように、歩兵輸送車の自衛武装は"防護の度合いが軽度な"敵車両(トラックや軽装甲車両)および降車歩兵を撃破する能力がある。歩兵輸送車の乗員は自衛武装を用いて小隊の武器分隊が供する火力基盤を増強することもある。直射火力を増強することで歩兵分隊が敵に肉薄し撃破する機動の余地を与える。またこれらの火力により敵人員、掩蓋陣地、銃座に正確な制圧射撃を加え、敵歩兵を昼光、夜間、視界限定状況(煙、靄、霧)において撃滅する。

(3) 小隊の歩兵輸送車と歩兵は割り当てられた任務を遂行しつつ互いを防護する。歩兵輸送車が停車している時は歩兵が車両周囲の警戒にあたり、歩兵輸送車は迅速かつ防護された戦場機動力を与え、かつ降車歩兵突撃に火力基盤を増強する。

(4) 小隊が車上にある時、小隊長は小隊の歩兵輸送車各車の運動を統制する。小隊長が降車して突撃やその他の降車歩兵作戦を歩兵分隊とともに遂行している時は、通常、小隊軍曹が小隊の乗車隊の統制を引き継ぐ。小隊軍曹は乗車隊を歩兵分隊を支援し、かつ小隊長の指示によって機動する。例えば、分隊の機動を可能ならしめるため歩兵輸送車からの直射が必要な場合、小隊長は小隊の機動を可能ならしめるため小隊軍曹に乗車隊の射撃を指示させることを決心することがありえる。小隊軍曹はまた必要な場合は小隊の他とともに降車することもある。

(5) 小隊は一団となって戦う。武器分隊と可能な場合は歩兵輸送車および機動砲(MGS)の支援を受けて制約地形で機動する備えを小隊は持たねばならない。小隊が降車作戦を遂行する場合、小隊には9名小銃小隊3個と7名武器分隊1個がある。大きな利点は、武器分隊の支援が加わったことで、歩兵がもはや歩兵輸送車の直射支援射程内に留まる必要が無いことである。かくて、歩兵輸送車は援護監視、他の接近経路を封鎖、目標を孤立させるなど他の任務を遂行できる。


図1-6. 乗車隊


c. 歩兵分隊 歩兵小銃小隊には9名小銃分隊3個と7名武器分隊1個がある。これらの分隊はSBCT歩兵小銃小隊構想の中核である。

(1) 小銃分隊 3個小銃分隊(図1-7)はそれぞれ小銃分隊長1名と兵8名からなる。小銃分隊長は分隊で先任の戦術指揮官であり分隊の運動と射撃を統制する。小銃分隊長は分隊訓練を遂行し分隊が成功裡に戦術任務を遂行する能力を維持する。各小銃分隊はさらに4名射撃組2個に分かれる。射撃組は組長、擲弾手、自動火器手の3名、そして4人目は分隊対戦車特技兵か分隊指名射手のどちらかとなる。射撃組長は戦闘指揮官であり射撃組に範を示して率いる。装備武器はM4小銃である。射撃組長は射撃組の運動と敵兵に対する射撃を統制する。射撃組長は必要に応じて分隊長を介助する。


図1-7 小銃分隊


(a) 分隊対戦車特技兵 通常は小銃分隊の射撃組の小銃手をつとめるが、分隊対戦車特技兵はいかなる戦術環境においても重装甲目標を撃破可能である。分隊隊戦車特技兵はジャベリンミサイルを装備する。これにより、分隊、小隊、中隊に極めて高い撃破能力をもつ、撃ち放し、個人携行、上面攻撃対戦車能力を供する。これにより脅威となる主戦闘戦車(MBT)を昼間、夜間、悪天候状況にて最大2000mで撃破可能である。ジャベリンミサイルの指令発射装置は分隊の歩兵輸送車で輸送される。必要な場合、分隊対戦車特技兵は分隊および小隊の任務達成を阻む敵機甲脅威を撃滅する。ジャベリンの運用については補遺Aを見よ。

(b) 分隊指名射手 通常は小銃分隊の射撃組の小銃手をつとめるが、分隊指名射手はM24 7.62mm狙撃銃を装備している。分隊指名射手は分隊長の指示により、あるいは再編され他の分隊指名射手とともに小隊狙撃手班として運用される。分隊指名射手は高価値敵人員目標、例えば自動火器組、対戦車組、狙撃手を射程800m内にて撃破することが可能である。

(2) 武器分隊。7名武器分隊(図1-8)は分隊長1名と3名機関銃組2個からなる。武器分隊は小隊の小銃分隊の機動につき主要な火力基盤として高精度な短射程および長射程直射小火器火力を敵人員および装備に対し発揮する。2個機関銃組はそれぞれ機関銃手、機関銃手助手、弾薬携行手からなる。各機関銃組はM240B 7.62mm中機関銃を装備し、その有効射程は800mを超える。

図1-8. 武器分隊 (#略)


1-8. 機動砲小隊(MOBILE GUN SYSTEM PLATOON)

図1-9はMGS小隊の編制を示している。小隊はMGS3両を装備し、各車の乗員は車長、砲手、操縦手の3名である。小隊長と小隊軍曹はうち2両の車長を兼ねる。(本教範補遺BにてMGS小隊の運用と配慮事項を詳述している)

図1-9. MGS小隊の編制 (#略)


1-9. 狙撃組

SBCT歩兵中隊では狙撃手を3名組で運用する。狙撃組は狙撃手、観測手、組の警戒をする兵からなる(図1-10)。組の先任は観測手で、次位が狙撃手、最も後任が狙撃組の警戒を担う。狙撃組は中隊にあらゆる狙撃支援を供し、M24 7.62mm狙撃銃(800mまでの対人射撃能力)とXM107 12.7mm狙撃銃(800m以遠の対人および対物射撃能力)を装備する。"武器庫"構想により狙撃組は任務の範疇に最も適した狙撃銃を運用することが可能となっている。さらに、狙撃組の三人目の者はM203擲弾筒付小銃を装備しており狙撃手および観測手を防護、周囲警戒し、狙撃組が暴露したとき接敵から離脱する手段となる。狙撃組は機動支援をし、敵の重要な指揮官を殺害し、軽装甲あるいは"防護の度合いが軽度な"車両を行動不能にし、部隊防護を高め、都市作戦において撃破能力を有する正確な射撃を供し、対狙撃任務を遂行する。狙撃手の運用についてのさらなる記述は補遺Cを参照せよ。

図1-10 狙撃組の編制


1-10. SBCTの戦闘支援資産

中隊は固有の迫撃砲班と火力支援組を持つ。また中隊にはさらなる戦闘支援隊が任務編成されることもある。


a. 迫撃砲班 迫撃砲班は小銃中隊の主要な間接火力支援隊である。班は兵10名で迫撃砲組二つに編成される。各組は120mm迫撃砲1門搭載の特別な装備をした迫撃砲車を有する(図1-11)。迫撃砲車により迅速かつ柔軟な間接火力が可能となり中隊作戦を迅速な機動により支援する即応性も向上している。また、各迫撃砲組は60mm迫撃砲1門も装備しており、迫撃砲班はこれにより従来の軽歩兵任務(例えば侵透など)の必要に応じる徒歩軽量迫撃砲も供せる。門数は4門と2門という違いを除けば、大隊迫撃砲小隊が大隊長に供するのと同様の間接火力能力を中隊長に迫撃砲班は供する。迫撃砲は人員による携行が可能な特質を有しており、中隊長に柔軟かつ頑健な間接火力能力を供する。組の人員の制約から一度に運用できるのは1門のみ(60mmか120mm)である。

図1-11 迫撃砲班の編制 (#略)


b. 火力支援組 火力支援組(FIST, fire support team)(図1-12)は火力支援将校(FSO)、火力支援下士官、火力支援特技兵からなる。火力支援車を装備しこのストライカー装甲車の派生型は精密誘導砲弾や航空投下弾薬に対して戦闘レーザー照射能力を有する。火力支援組は戦術作戦中にあらゆる種の支援火力を計画、統合、調整、遂行するにあたり中隊長を介助する。火力支援組は中隊長にとって主たる火力支援調整担当者であり大隊間接火力支援体系への直接の連接を指揮官に供する。

図1-12 火力支援組 (#略)


c. その他の資産 その他中隊に任務編成される戦闘支援資産には次が含まれる

工兵資産 例えば工兵分隊、特別装備、或いはこれらの双方

スティンガー組 組のためにのみ割り当てられた車両に搭乗する。対空砲兵資産は師団直協対空大隊から必要に応じて配される。

SBCT大隊偵察分隊

SBCT大隊迫撃砲班(戦術作戦において)

センサー組(警戒作戦において) 例えば地上捜索レーダー、向上型遠隔監視戦場センサー装置(IREMBASS、the improved remotely monitored battlefield sensor system)などを用いるセンサー組など。

対諜報、民政、言語支援組(安定作戦や支援作戦において)

METT-TCを考慮してSBCTが供する無人飛翔体



1-11. SBCTの戦務支援資産

SBCTの戦務支援資産はSBCT大隊本部および本部中隊から配された中隊衛生組と衛生後送組からなる。

a. 中隊衛生組 中隊衛生組は大隊衛生小隊から配された中隊先任衛生兵1名と小隊衛生兵3名からなる。中隊衛生組は中隊が肉体面で戦術作戦を遂行しえるよう図る。中隊先任衛生兵は中隊長に兵の衛生態勢について助言し、指揮官が中隊および小隊衛生訓練を計画、遂行するのを介助し、小隊衛生兵3名を監督し、中隊の人員の健康と衛生状態を監督する。戦術作戦中は、中隊先任衛生兵は負傷者処置と後送活動を組織、調整する。

b. 衛生後送組 大隊衛生小隊からの衛生後送組(図1-13)は衛生後送車を装備し、通常はSBCT歩兵中隊を直協(DS、direct support)する。衛生後送組は先任外傷処置特技兵(車長兼ねる)1名、外傷処置特技兵(trauma specialist)1名、操縦手1名からなる。SBCT歩兵小銃中隊を直協しているときは、衛生後送組は中隊衛生要員を疾病にかかった、あるいは負傷、戦傷した中隊人員の処置と衛生後送で介助する。中隊を直協している間は、衛生後送組は中隊先任軍曹と中隊先任衛生兵の指示を受ける。必要な場合、衛生後送組は小隊や中隊負傷者収容点(company csualty collection point)から支援処置組あるいは大隊救護所(the battalion aid station、BAS)へ中隊の人員の衛生後送を行う。

図1-13 衛生後送組



Section III. 主な各員の義務および責任(DUTIES AND RESPONSIBILITIES OF KEY PERSONNEL)

本段ではSBCT歩兵中隊の主な各員の義務及び責任について述べる。


1-12. 中隊長

中隊長は中隊が為すこと、失敗したこと全てに責任を持つ。これには戦術運用、訓練、管理、人事管理、整備、中隊の維持が含まれる。中隊長は部下の能力および支援する兵器の能力とそれらの戦術上の運用方法を把握していなければならない。又、中隊長は敵の能力を知悉していなければならない。

a. 中隊長は隷下の指揮官を通じて指揮を行使する。

b. 中隊長は大隊およびストライカー旅団戦闘団の任務を完遂するのを支援すべく中隊を運用する。中隊長は必要な場合、大隊にさらなる支援を要請する。



1-13. 副長

副長は指揮では中隊長につぎ次席である。副長の主な役割はデジタル情報の管理、照合、処理の監督と任務計画と達成について中隊長を介助することである。副長は必要に応じて中隊の指揮を引き継ぎ、小隊からの戦術報告が大隊戦術作戦センター(TOC、tactical operations center)へ確実に回送されるにはからう。副長は中隊長および大隊との通信を維持できる地点に占位する。

a. 副長は中隊におけるデジタル情報流通の主だった管理者である。

b. 戦闘前に、副長は(先任軍曹とともに)、中隊の戦務支援を計画、監督する。副長と先任軍曹は戦闘前査閲を着実に全うするはからう。副長は補給支援を計画し中隊外の諸機関と調整し、先任軍曹はこれを中隊内において行う。副長は中隊作戦命令の第4段を準備、あるいは介助する。副長はまた任務計画にあたり中隊長を介助することもある。

c. 副長は上階梯、隣接、支援部隊と調整する。戦闘における特定の大段階である、例えば前線超越、間隙での架橋、障害突破などにおいて副長は統制を介助したり、運動中には中隊に配された小隊の統制を引き継ぐこともある。

d. 副長は以下のような戦術責任を割り当てられることがある

(1) 着陸帯あるいは収容帯統制将校 これには落伍統制、負傷者後送、補給活動、空/地連絡が含まれうる。

(2) 補給隊、あるいは補給分遣隊担当将校 副長は様々な中隊諸隊の代表からなる隊の担当将校となることがある。その目的は、中隊に先んじて集結地域を偵察、確保、標示すること、或いは中隊から残置され中隊が新たな位置へ運動する、或いは戦闘作戦を遂行中に余剰装備と人員を運動させる、或いはその安全を確保することにある。

(3) 諸隊指揮官 副長は任務を付与されそれを達成する任務編成を授かることがある。例えば、副長が中隊の全機関銃、迫撃砲班、1個小銃小隊を支援部隊指揮官として中隊強襲あるいは攻撃において統制することがありえる。この種で一般的な任務には以下が含まれる。

予備を率いる

撤退時に残置接敵分遣隊(DLIC、detachment left in contact)を率いる

中隊への一時配属を統制する

運動統制将校を務める



1-14. 先任軍曹

先任軍曹は最も先任の下士官で通常は中隊で最も経験を積んだ兵士である。先任軍曹は中隊長の主だった戦術顧問であり個人および下士官術の専門家である。先任軍曹は部隊の任務を支援するあらゆる活動につき指揮官の計画、調整、監督を介助する。先任軍曹は指揮官が指示した所で、あるいは彼の任務が求める所で活動する。先任軍曹の具体的な義務には以下が含まれる。

a. 先任軍曹は定常活動を遂行、監督する。これには戦術標準作戦手順の遵守監督、訓練の計画と調整、人事および管理活動の計画と調整、補給ならびに整備ならびに通信および、野外衛生および衛生後送活動の監督が含まれる。

b. 先任軍曹は指揮官に指定された事項を監督(supervise)、査閲(inspect)、観閲(observe)する。(例えば、中隊のある区域、区帯を監督(observe)し報告する、迫撃砲班を査閲する、射界速見票(range card)を査閲する)

c. 先任軍曹は副長と調整、介助して副長の任務を引き継ぐ備えを持つ。

d. 先任軍曹は必要に応じて、指定された任務につき任務編成された隊あるいは隷下隊を率いる。



1-15. 小隊長

小隊長は指揮官に対して小隊と小隊の戦闘での成功につき、統率、規律、訓練、維持活動の責任を負う。小隊長はまた小隊の装備の整備と管理について責任を負う。

a. 小隊は中隊の他と協調しての小隊および小隊各隊(乗車隊であれ降車隊であれ)の戦術運用に熟達していなければならない。

b. 小隊長は部隊統率手順に確固たる理解をもたねばならず、またそれを迅速かつ有効に用いる能力を培わねばならない。

c. 小隊長は小隊の各員と装備の能力と限界を把握し、かつ敵の編制、教義、装備に通暁していなければならない。

d. 小隊長は指揮官の企図と戦術状況の特質にもとづいて正確に迅速な決断を下す能力を有さねばならない。



1-16. 小隊軍曹

小隊軍曹は小隊の指揮では小隊長につぐ次席であり、小隊長に対して小隊の兵の統率、規律、訓練、福利の責任を担う。


a. 小隊軍曹は小隊の整備と補給要求を調整し兵各個の個人的問題(personal needs)に対処する。

b. 小隊軍曹は小隊が降車したときは乗車隊に留まるが、METT-TCを考慮して小隊とともに降車することもありえる。



1-17. 火力支援将校

火力支援将校は中隊の火力支援の計画、調整、遂行を介助する。計画においては火力支援将校は中隊長の構想と指導に基づいて火力支援計画を作成する。火力支援将校は大隊火力支援将校と火力支援計画を調整する。

a. 計画における火力支援将校の任務には以下が含まれる

指揮官に目下使用可能なあらゆる火力支援資産の能力および状況について助言する

指揮官が火力を完全に構想に取り込んで作戦命令を作成するよう介助する

目標および火力統制手段を指示し、交戦方法と目標射撃責任を決定する

火力計画の遂行と統制に必要とされる作業(task)と指示(instruction)を決定する


b. 火力支援将校は中隊作戦命令の一環として火力支援計画を説明し小隊長が火力支援責任を確実に理解するよう調整する。

c. 火力支援将校は小隊目標を中隊目標オーバーレイ(the company target overlay)および目標作業シート(target worksheet)に統合する。ついで火力支援将校はこれらの作成物を大隊火力支援隊(the battalion fire support element, FSE)に送る。

d. 戦闘中は、火力支援将校は通常、指揮官の近傍に占位する。これにより火力支援計画を遂行、調整するにあたり最大の柔軟性が得られる。時には、火力支援将校はより効果的に火力支援統制を行うため指揮官から離れて占位することもある。火力支援将校は指揮官に無線網を通じて重要な情報を伝える。

e. 火力支援将校は歩兵戦術を把握していなければならない。この知識により火力支援将校はよりよく火力統合を行え、かつ中隊長が負傷した場合には副長が指揮を引き継ぐまでの間、中隊の統制を暫定的に担える。

f. 火力支援将校は近接航空支援を調整し、あるいは中隊迫撃砲班を運用、統制することがある。

g. 火力支援将校は中隊事前予行の一環に間接火力計画が確実に加わるようにはからう。



1-18. 通信特技兵(COMMUNICATIONS SPECIALIST)

通信特技兵はデジタル通信装置、中隊固有の有線、FM通信の運用、整備、取り付けを監督する。これには定期通信の送受と必須の通信検査を行うことが含まれる。

a. 通信特技兵は中隊指揮所(the company command post、CP)を監督する。これには情報伝達、戦術状況監視、指揮所警備計画と無線聴取担当時間割、そして指揮官と隷下部隊に重大事象についての通知が含まれる。

b. 通信特技兵は中隊固有の通信装備について限定的ながら故障検査をし、中隊と大隊の通信装置整備の橋渡しをつとめる。

c. 通信特技兵は通信保全装置(communications security (COMSEC) equipment) をあらゆる点で監督し、これには通信保全装置および関連機材の要求、受領、整備、保全、運用、訓練が含まれる。

d. 通信特技兵は中隊長に通信体系の計画と運用に関し助言する。指揮官の指導にもとづいて、通信特技兵は作戦命令第5段の作成を準備、介助する。

e. 通信特技兵は新たな情報システムデジタル装置の配備と戦術インターネット(the tactical internet、TI)の運用の責任を負う。


1-19. 無線手(RADIOTELEPHONE OPERATOR)

無線手は付与された無線の運用と整備を行う。これには特殊な作戦(寒冷地、空中強襲、水上挺身)と現地組立アンテナ(field-expedient antenna)の建設が含まれる。

a. 無線手は中隊の任務を把握していなければならない。指揮官が負傷したとき、無線手だけが無線網にいる者ということがありえる。その場合にそなえ、無線手は砲撃要請および修正や、衛生後送や補給要請を行える構えがなければならない。

b. 無線手はオーバーレイを転写し砂盤を作成して作戦命令の準備を介助する。



1-20. 補給軍曹(SUPPLY SERGEANT)

補給軍曹は中隊の補給と装備を要求、受領、支給、保管、整備、返納する。補給軍曹は先任軍曹およい大隊S-4参謀と要求を調整する。

a. 本部及び本部中隊長は補給軍曹が大隊野外段列に占位するときはこれを監督する。補給軍曹は大隊管理/補給無線網或いはフォース21旅団階梯以下戦闘指揮網(Force XXI battle command brigade and below, FBCB2 net)を用いて中隊と通信する。

b. 補給軍曹は中隊固有の補給トラックを統制する。

c. 補給軍曹は戦術状況を監視し補給要求を予期する。(第11章にて戦務支援要求についてさらに詳述している)



1-21. 核化学生物戦担当下士官(NUCLEAR, CHEMICAL, AND BIOLOGICAL NCO)

核化学生物戦担当下士官は中隊長の核生物化学作戦計画を介助し助言する。核化学生物戦担当下士官は中隊でのNBC戦訓練(除染、監視、探知、装備整備活動)を監督し探知防護装備が使用に堪えるかを査閲する。

a. NBC戦担当下士官は迅速に状況認識をえるためデジタル装置を用いる。

b. NBC戦担当下士官は中隊指揮所とともに前線で活動し中隊指揮所活動と警備について通信特技兵を介助する。

c. NBC戦担当下士官の具体的な任務には以下が含まれる。


指揮官に(大隊NBC戦担当下士官の指導と目下の状況に基づいて)NBC戦態勢(mission-oriented protective posture, MOPP)のレベルを勧奨する。

NBC戦脆弱分析を常に行う

統合警報報告網(the joint warning and reporting network、JWARN)への接続を確保する

支援を受ける化学部隊との連絡をつとめる

NBC警報報告装置、NBC1、NBC4、FBCB2装置による状況報告を用いて手動およびデジタルによりNBC攻撃データを報告、分析、配布する。

除染および監視/探知活動を計画、監督する。

NBC戦装備および補給を要求する。



1-22. 迫撃砲班長

迫撃砲班長は迫撃砲班の運用に責任を負い、中隊に対して有効な迫撃砲支援が確実に行われるようはからう。

a. 迫撃砲班長は迫撃砲班の運用の計画にあたり中隊長を介助する。

b. 迫撃砲班長は中隊火力支援将校および火力支援組と調整する。

c. 迫撃砲班長は戦術作戦中、班を統制する。

d. 迫撃砲班長は迫撃砲の主たる教官である。



1-23. 狙撃組長

狙撃組長は狙撃組の運用の責任を負い、中隊に対して有効な狙撃支援が確実に行われるようはからう。

a. 狙撃組長は狙撃組の運用の計画にあたり中隊長を介助する。

b. 狙撃組長は中隊火力支援将校および火力支援組と調整する。

c. 狙撃組長は戦術作戦中、組を統制する。

d. 狙撃組長は狙撃組の主たる教官である。

e. 狙撃組長は狙撃組の主たる観測手である。



1-24. 武器修繕兵(ARMORER)/補給特技兵(SUPPLY SPECIALIST)

武器修繕兵/補給特技兵は編制内で中隊の小火器の整備および修繕を行う。武器修繕兵/補給特技兵は必要な場合、武器を直接支援整備部隊へ後送する。通常、武器修繕兵/補給特技兵は補給軍曹を旅団支援地域で介助するが、中隊指揮所にて中隊指揮所活動の持続を支援するため前線で活動することもある。


1-25. 中隊衛生兵(COMPANY MEDIC)

先任外傷処置特技兵/中隊先任衛生兵は小銃中隊に配されて疾病、負傷した中隊人員に緊急衛生処置(emergency medical treatment, EMT)を施す。外傷処置特技兵が行う緊急衛生処置には気道確保、輸液、出血抑制、ショック症状予防および対処、骨折あるいはその疑いがある場合の添え木、鎮痛が含まれうる。外傷処置特技兵が行う緊急衛生処置は大隊軍医(the battalion surgeon)あるいは医療助手(physician's assistant, PA)の監督下におかれる。先任外傷処置特技兵/中隊衛生兵は以下の責任を負う。

必要に応じて小隊衛生兵を監督(oversee)し指導する

中隊負傷者収容点に到着した敵味方の負傷者、疾病者を処置優先順位に従い三分法にもとづき区分する(triage)。

中隊の疾病点呼(sick call)で審査(screening)を監督する。

疾病、負傷者の後送を中隊先任軍曹の指示下で要請、調整する。

中隊人員につき救命処置、戦闘救命員(combat lifesaver)につき上級救命手順の訓練を介助する。

中隊の第Ⅷ類補給物資を旅団支援地域へ戦術標準手順に従い要請する。

中隊負傷者収容点の位置を勧奨する。

中隊の戦闘救命員を必要に応じて指導する。

戦術状況を監視し衛生役務支援要求及び第Ⅷ類補給物資を必要に応じ予期、調整する。

中隊長および中隊先任軍曹に大量負傷時の活動(mass casulaty operations)について助言する。

負傷者の状態について中隊先任軍曹(the 1SG)に対して常に知らせ、さらなる衛生役務支援要求(HSS)を中隊先任軍曹と調整する。



Section IV. 戦場における機能系(BATTLEFIELD OPERATING SYSTEMS)

戦場における機能系(BOSs)は各個とした区分において準備および遂行を検討する枠組みを与える。この検討で重要なのは各機能系内の活動のみでなく、各機能系にわたる活動の同期化と調整である。



1-26. 指揮統制(COMMAND AND CONTROL)

指揮統制過程(the command and control process)は中隊を運用する上で指揮官の基本的な手立てである。指揮統制過程は指揮官が中隊の機能と行動を計画、指示、調整、統制にあたり用いる活動と手順からなる。また、指揮統制過程には指揮官を指揮統制につき介助する人員、装備が含まれる。

a. 指揮官は中隊をSBCT大隊から受領した命令と指導に従い運用する。中隊長にとって最も重要な技術は状況を正確に分析し最小限の人命および装備損失により任務を完遂する可能性を最大とする計画を作成することである。計画作成後、指揮官は部下に権限を委譲し、明確に責任、任務、目的を付与し、部隊の全員が有効に対応性ある主導を発揮できるよう企図を提示する。

b. 指揮官の指揮統制能力に重要なのはデジタル通信の運用である。戦術インターネット、これはFBCB2装置の一部である、位置標定報告装置(enhanced position and location reporting system、EPLRS)、単一周波数帯航空地上無線装置(single-channel ground and airborne radio system、SINCGARS)は中隊諸隊間でデータを伝達する。このデジタル情報通信により図表、命令、敵味方戦術級情報が分隊階梯へと配布される。



1-27. 情報(INTELLIGENCE)

情報機能系は敵、地形、その他自軍の作戦に影響を与える戦闘空間の諸側面を理解する諸活動を包括する。中隊の主要任務は戦闘であるが、いかなる作戦でも先立ってなんらかの偵察あるいは捜索を遂行し、かつあらゆる作戦の遂行中においても偵察を遂行する。作戦開始前および作戦中において、中隊は情報および戦闘情報を親部隊本部、他の中隊、中隊内の諸隊から受け取る。同時に、中隊は作戦の始終を通じて戦闘情報に不可欠の源である。



1-28. 機動(MANEUVER)

機動は戦場における部隊運用である。射撃(あるいは射撃を行いうる能力)と運動の結合を用いて敵に対して有利な地点へと到達し、必要に応じて状況を打開し、敵に肉薄し撃滅することを含む。METT-TCの要素に基づいて、中隊長は隷下小隊(乗車であれ降車であれ)および支援部隊を地の利を得るため機動する。理想的には、接敵がありえる場合、指揮官は中隊を躍進援護監視(bouding overwatch)を用いて運動させる。ひとたび接敵すれば、指揮官は機動へと切り替え、必要に応じて接敵行動を遂行する。指揮官は静止している友軍部隊からの直射および間接射撃を用いて、運動中の隊が敵に迫る間防護する。指揮官はまた確実に側面防護がなされるようはからう。側翼防護は機動の成功に不可欠の要素である。



1-29. 火力支援(FIRE SUPPORT)

中隊は火力支援を大隊戦闘の火力支援に組み入れる。大隊火力支援計画は各中隊に付与される任務についき、意図している戦術目的を明らかにする。例えば、目標に射撃し、敵部隊を特定の経路から逸脱させると計画で述べているとする。中隊長は各目標への射撃発起事象を指定し、又主要観測員および呼び観測員に必要に応じて火力修正を要求するよう指示する。指揮官はその後、確実に隊(team)が有効裡に目標を処理するはからうばかりでなく、意図されている目標が達成されるようにする最終的な責任を負う(この場合では、敵を当初の経路から逸脱させることである)



1-30. 対空防御(AIR DEFENSE)

中隊は受動あるいは積極対空防御手段、或いはその組み合わせを講じて、敵航空機を回避、航空攻撃の効果を減退させ、或いは攻撃してくる航空機を撃破する。受動対空防御は偽装、潜伏陣地、経路選択、その他同様の手段を用いて探知去れるのを回避するのを狙いとする。積極対空防御は固有の諸隊、中隊固有の火力の運用、対空資産の運用、これらの組み合わせにより対空行動(air defense drill)を実施することを含みうる。



1-31. 機動力確保および生残性確保(MOBILITY AND SURVIVABILITY)

機動力確保と生残性確保は自軍の機動の自由を保持、敵の機動の自由を攻撃、自軍を敵武器と環境の効果から防護する。全部隊はその種に関わらず、基礎的な機動力確保および生残性確保任務を遂行する。

a. 計画時系列が短縮されることが予期されることから、SBCT各中隊はSBCT(ストライカー旅団戦闘団)と歩兵大隊に機動力確保および生残性確保の攻勢作戦への組み込みについては大きく依存する。SBCTに固有の工兵中隊は隷下諸部隊および機材を特定の機動力確保および生残性確保任務を達成するため歩兵大隊や中隊へと任務編成する。(SBCT工兵中隊の編制、能力、限界については第11章のさらなる記述を参照せよ) SBCTの成功には極めて大なる機動力が必須であるから、工兵は通常、可能な限り最も下の階梯へと任務編成され、分散化した攻勢作戦中における即応性ある機動力確保力を最適化する。

b. 任務によるが、典型的にはSBCT歩兵大隊は任務編成された工兵小隊を受け取る。ついで、歩兵中隊は任務編成された工兵分隊あるいは組を受け取る。工兵は乗車機動および降車機動の双方のため障害除去作業を行い、都市環境を含むあらゆる地形において既存の或いは強化された障害の効果に対抗する。工兵の能力には人力(manual)、爆破(explosive)、機械力(mechanical)による突破手段が含まれる。

c. 工兵は限定的な対機動力(countermobility)能力を運用して(散布地雷や子弾)、敵の機動を制限し、自軍を防護かつ保全し、位置の有利を獲得、再獲得、確実とする。工兵はまた例えば、個人あるいは車両戦闘陣地構築、防護陣地準備、要塞構築など限定的な生残性確保作業を行い、部隊防護を向上させる。

d. 工兵資産は戦闘機動力小隊(combat mobility platoon)と機動力支援班(mobility support section)に編成されることがある。

(1) 戦闘機動力小隊 戦闘機動力小隊は通常、SBCT歩兵大隊を支援する。攻勢作戦中は、歩兵中隊は状況、任務、機動企図、明らかとなっている機動力確保任務に応じて戦闘機動力小隊の一部または全てを受け取ることがある。工兵は、乗車機動力確保活動のため分隊階梯より下に任務編成されることは通常無い。小隊あるいは分隊が機動力支援班あるいはSBCT工兵中隊の機動力支援小隊の特定の機動力支援装備に任務編成されることはありえる。

(2) 機動力支援班 機動力支援班は湿乾双方の間隙での突撃短径架橋、ある程度の排土、障害除去能力を供する。機動力支援班或いは班の車両は戦闘機動力小隊や分隊に任務編成されることがある。



1-32. 戦務支援(COMBAT SERVICE SUPPORT)

戦務支援は5つの機能分野に分かれる。補給、輸送、整備、野外役務、人員役務である。中隊には固有の補給班があり、通常、衛生組と後送組が配される。SBCT大隊はその他の戦務支援を歩兵中隊に供する。戦務支援は第11章にてさらに記述する。
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コメント
この記事へのコメント
ものすごい資料
これは大変な資料です。原文の図とあわせると、非常に参考になります。
2006/10/07 (土) 19:19:39 | URL | めぎや #-[ 編集]
ありがとうございます
原文をなかなか訳し切れておらず、言葉遣いもかなり違うので、汗顔の至りです。
2006/10/11 (水) 08:48:17 | URL | SBCT太郎 #-[ 編集]
cyfcvKghHaKBWGsx
2011/06/30 (木) 11:29:19 | URL | qwmdsorylbn #zgyjDTtE[ 編集]
gTFeGbRhLEVesAg
2011/06/30 (木) 13:58:19 | URL | xnpddwjlu #6BkTIXq6[ 編集]
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2007/03/09(金) 03:00:46 | 軍事等々
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